「えっ！？」と思った方も多いのではないでしょうか。
でも残念ながらこれが事実です。
歯と歯の間の歯ブラシでは届きにくい場所には約40％のプラーク（歯垢）が残っています。
プラークは、歯の表面に付着して増殖する最近のかたまりのこと。1mgの歯垢には1億を超える細菌がいると言われ、虫歯や歯周病、口臭などの原因になります。
歯間の歯垢までしっかり落とすには歯ブラシとデンタルフロスや歯間ブラシの併用がお勧めです。それだけで歯垢除去率は1.5倍になります。
デンタルフロスは海外でも広く普及していて、予防歯科先進国スウェーデンでは、歯ブラシ+αのセルフアイテムとして定着しています。
みなさんもまずは1日1回、デンタルフロスを取り入れてみませんか？
短い時間でも効率よく歯垢を落とせる歯磨き習慣で、健康できれいな歯をキープしましょう。

「自分の歯磨きに自信がある」「毎日歯磨きしているから、虫歯や歯周病になっていない」といいう方でも、実際にしっかり磨けている方は2割もいません。当院で虫歯や歯周病の治療を行っている方から「毎日磨いているんですけど・・」と言われる方がほとんどです。
【磨いている】と【磨けている】は大きく違い、歯磨きの意識と現実には大きなギャップがあるようです。
要因として、①ブラッシング方法が間違っている②自分のお口の中の状態に適したケアができていない③磨き癖により効果的に歯垢を落とせていないなどが挙げられます。
歯垢が残りやすい所は、①歯と歯ぐきの境目②歯と歯の間③奥歯の噛み合わせにある溝④歯並びの悪いところになります。
鏡で歯並びをチェックしながら【磨いたつもり】にならないよう丁寧にケアしてください。

また歯ブラシは毛先が広がると歯垢除去率が一気に低下します。1ヶ月に1本を目安に歯ブラシを交換しましょう。小学生未満のお子さまの場合、自分できれいに磨くというより歯を磨く習慣づけの時期ですので、保護者の方が仕上げ磨きする歯ブラシは別に用意された方がいいかと思います。

歯間や歯並びが悪いところなど、歯ブラシが届きにくいところについた歯垢を落とすには、「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」「ワンタフトブラシ」といった用具を習慣的に活用するのがお勧めです。
デンタルフロスは、歯間の歯垢を効率的に落とせるアイテムです。予防歯科先進国として広く知られるスウェーデンでは2人に1人が普段から使っているそうで、ブラッシング後に使うと歯垢除去率は1.5倍にも高まります。
一方ワンタフトブラシは磨き残しが気になるところにピンポイントで毛先が届くのがメリットです。
歯間ブラシは、歯と歯の間に通す器具のことです。使用するにはちょっとしたコツが必要です。間違ったやり方をしてしまうと出血や痛みの原因になる場合があります。
歯と歯の間は人によって大きさが異なりますので、自己判断せずに専門家である歯科医師や歯科衛生士に選んでもらうことをおすすめします。

このほか、歯の再石灰化を促す「フッ素」を配合した歯磨き剤や虫歯リスクが高まる就寝中の細菌増殖を抑えるデンタルリンスなどを、日々のセルフケアに活用するのも良い方法です。
適切なセルフケアは、歯並びやお口の状態によって人それぞれ異なります。歯科医院での指導に基づいた【自分に合った歯磨き習慣】で大切な歯を守りましょう。

歯の頬側（外側）、舌側（内側）、歯と歯の間にプラークは付着します。
歯ブラシやフロス、歯間ブラシで取りきれないプラークは歯石になり、ご自分では取れなくなります。
当院では、超音波スケーラー・エアースケーラー・ハンドスケーラーと歯石やバイオフィルムの状況に応じて、適した機械を使って除去していきます。
歯科医師と歯科衛生士という国家資格を持った専門家が、それぞれの患者さんに適した機械や道具や薬などを使用して除去しています。
毎日の歯ブラシ、フロス、歯間ブラシをきちんとしていただき、定期的に検診、メンテナンスをしていくことをおすすめ致します。